ビデオ版タイトル:青野梨麻の女教師 痴戯・しびれる(みみずくビデオパック)
やれやれ、遂にゲットしたじぇ
こりゃかなりのレアビデオなのよね
2015年3月ごろに東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催された
井筒監督の特集上映会「自選シリーズ 現代日本の映画監督3 井筒和幸」
においても上映がなかった幻の作品(原版がなかったのか自選しなかったのかは不明)
私もこのとき「足乃裏から冥王まで」と「みゆき」を見に行ったのを覚えている
井筒のトークショーも3回ぐらい見に行ったのを覚えている
というわけで
10年以上前に5000円ぐらいで全長版のビデオが出品されていて
それを落札できなかったことを未だに梅やんではいるが
短縮版をようやくポコチンゲットだぜ
最近はテレビショッピング番組でも見かけなかった
かつてはテレビタレントとしてよく見かけた井筒和幸監督が
東方見聞録の撮影時に死亡事故を起こす前の
80年に唯一大蔵映画で撮ったピンク映画
大蔵映画の現役最長老ピンク映画監督の小川欽也によれば、
「井筒和幸も小川企画で一本撮ってる。『女教師 覗かれた暴行現場』(80)。
生意気な野郎だと思ったけど、西岡琢也の脚本も良かったんだろうな。面白い映画だったよ。」
石動三六@isurugi_saburo
2015年3月15日
小川欽也監督からも似たような話を伺った。「井筒(和幸)に一本撮らせたとき(『女教師 覗かれた暴行現場』小川企画 大蔵 80年)、団地の一室を借りて内緒で撮ってるのに、あいつは大声でヨーイ、スタート!って言うもんだから、参ったよ、こっちは(笑)」
女教師モノではあるものの
肝心の学校は1秒も映らず
学校のグラウンドが引きの絵で映るのみで
女教師が授業のシーンは一切ありませんし
貴重な30分の大半を団地の一室でエスイーエックスするのみ
教壇に立つシーンはカットされたのか
元々ないのか見当たらず
セリフでそうだと判断できるのみで
要するに撮影許可も予算もなかったんだろうな~
今泉洋(大泉洋ぢゃないよ)演じる
女学校の理事長がその権力をカサにきて
次々と女教師を手篭めにしたり
義理の娘を淫欲の餌食にする(そのシーンから始まる)
この得体の知れない権力を行使しまくって
やりたい放題なのにお咎めなしの理事長のキャラクターは
井筒が直撃世代の「仁義なき戦い」シリーズの金子組長のようでもあるし
後の「ガキ帝国」の上岡龍太郎の原型のようでもあった
あと《公式》 ゲイ映画館へ行こう!|交流板|スタッフ交流ボード
この映画が上映できますかというお客からの問い合わせの書き込みがあって
スタッフがこの映画はβビデオで上下巻に分かれてリリースされた過去があり
フィルムは既に現存しませんみたいな回答をしていたのを覚えているが
今必死に過去ログを探してみたら見当たらなくて困っている
港まゆみ演じる女教師とその同僚かつ交際相手の下元史朗も
自分の恋人が襲られたというのに
あの理事長のことなら仕方ない 下手に反抗したら俺の首が飛ぶから
みたいなことを言って 妙に達観している感じが新しくて
実際に教育現場のみならず一般社会でこういうことあるんだろうなと
社会経験が特にない私も勉強になった
あと終盤のホテルの一室で
義理の父である理事長に犯され吹っ切れて
副業で売春をこなしている女教師(沢木ミミ)
関西弁をべしゃりながらファックする池内琢磨
あの井筒の監督第3作目「暴行魔真珠責め」の主役が出てきて
標準語がスタンダードのピンク映画の中でも
関西弁が出てくるピンク映画というのも新鮮だったのではないか
そこも悪奈良出身の井筒和幸だと思った
井筒はああ見えても奈良県随一の進学校出身だった
最後に下元史朗と港まゆみ(天地茂のセカンドワイフだったらしいが)
がファックした後、ラジオで海外のどこかの国の事故のニュースが流れる
日本人の犠牲者はいませんでしたという声を聞いて
下元史朗が日本人はいつも運がいいゼみたいな独り言を言うくだりが
井筒和幸と西岡琢也っぽいと思った
覗かれた暴行現場ですが
良いおっぱいをしている青野梨麻が理事長と
大浴場でエッチしているところを
港まゆみと同僚の女教師が結託して
ホースのようなものをこっそり大浴場のドアから入れて
理事長と青野梨麻もろともガス毒殺しようとするんだけど失敗
教え子Aとして大杉漣(!)
教え子Bとして明智大五郎(誰?)も出演していたというが
跡形もなく出演シーンは全て抹消されていて
みみずくビデオパックよ 本当にもったいないことをしてくれたものだ
例によって芸術を理解しないビデオ会社によってズタズタにカットされている史上最悪の改悪短縮版ではあるが
念願叶って幻の作品を見ることが出来て大大大満足
分かってはいたけれど
60分の映画を30分に強引に編集して
ストーリーなどどうでもよくてHシーン重視なので
ビデオのパッケージの裏解説を読んで
そういう話だったのかとやっと分かった次第
再生開始から20分ごろになると
あと残り10分しかない!
濡れ場とかどーでもいいから
ストーリーを進めてくれと
カラータイマーがピコンピコン
で、嫌な予感は常にあったが
30分になると何も終わっちゃいないのに
無慈悲に「終」マークが出て唐突に終わった
いつか残りの30分が見たいのですが
生きている内に遭遇できるかどうか
あと「色情女狩り」と「赤い復讐 暴姦」と「僕と隠岐島号」と「肉色の海」と
あと「ガキ帝国 悪たれ戦争」の鑑賞もまだ諦めていません
それまで東映とモスバーガーは自主的にキャンセルカルチャー不買運動を行うよ
そんなこんなで、地道にコレクション道に励んでいるとちゃわんと遭遇するものなのよね!、、、(^-^)/
不滅の恋人
@ImmotalBeloved
井筒和幸監督①40年近く前、ヤクザもどきの映画を撮った後、案の定、大手配給からそっぽを向かれ業界で1番低予算の大蔵映画にコネを見つけ、【女教師覗かれた暴行現場】を撮ることになった。そんな時に出会ったのが駆け出し俳優の大杉漣さんだった。泊まるとこもない俺は彼の家にひと月世話になった。
午前3:53 2018年3月1日
不滅の恋人
@ImmotalBeloved
2018年3月1日
井筒和幸監督②大杉漣さんの奥さんがいつも布団を敷いてくれて毎夜、みなで酒を酌み交わし、エロ映画監督とペーペー俳優は映画と芝居を語り、互いの前途を思い合った。「がむしゃらにやらなあかんで」という小生に、物腰の柔らかい彼は「そうやね、まあボチボチいくよ」と、優しく返してくれた。
不滅の恋人
@ImmotalBeloved
2018年3月1日
井筒和幸監督③【ガキ帝国】では大杉漣さんは大阪まで電車賃だけで来てくれて、紳助らと共演してアドリブ台詞で大笑いさせてくれた。それからまたピンク映画で殺し屋役を熱演してくれた。しばらく離れてたが、【岸和田愚連隊】で雨上がりの宮迫相手にガタガタ言い出すヤクザの兄貴分を熱演してくれた。
不滅の恋人
@ImmotalBeloved
2018年3月1日
井筒和幸監督④気遣いの優しい、そして潔い俳優だった大杉漣。その分、身体に溜め込んでしまったものがあったのかもしれない。戦友の冥福を祈るしかない。いや、それよりも『サヨナラだけが人生だ』と冥土にメールを送りたくなった。終