フェンタジック・メルヘンチックな作風で知られる渡辺元嗣(わたなべもとつぐ)監督の傑作ピンク映画です。タイトルンにある痴漢電車は(ピンク映画によく見られる現象ですが)ほとんど関係がありません。
ストーリーとしては、だいぶ前に見たきりなので記憶違いがある可能性が大ですが
絵本作家を目指す松太郎(ジミー土田?実はジミーさんの顔をよく知らないので会田雄二かもしれません)の日常。
隣の池島ゆたかと橋本杏子の二人組がなぜか松太郎を気にかけていて、頻繁にSMプレイを楽しんでいる。
そんな松太郎が居住する激安アパートの隣に美少女・未来(小林あい)が越してきて、ドバタバ騒動を引き起こすという話だったような…
ストーリーはどんなだったかしら。最後にヒロインと二人で競馬場に行ったので、手元に資金が必要になったのだろう。
あと最後ヒロインがガス自殺未遂を起こしていたような、でも助かっていたような。記憶がありませんので今度見直しますわ。
ヒロインの小林あいがとにかくカワユイ。80年代アイドルの水谷麻里と佐野量子の雰囲気で、「Youはなぜピンク映画に?」みたいな感じ。
脚本は「狂い咲きサンダーロード」の共同脚本を手掛けたことも知られる平柳益実。この時期の渡辺映画の専属で座付作者だろう。
ジミーを始め、池島ゆたか、橋本杏子、山本竜二とこの時期の渡辺映画の常連役者たちが織り成すユーモア溢れるお芝居も必見だ。
エンディングも多幸感(初めてこのキーワードを使った)にあふれ、憂き世の辛さを忘却するに打ってつけの明るさ全力全開のピンク映画だ。
しかも渡辺監督は今でも現役バリバリで新作を撮り続けているので、興味がある人は見に行けばいいのではないだろうか。